FP市役所

全国の市役所職員(町村職員を含む)に、誇りとマネーリテラシーを

全国の市役所職員がFPの勉強をする3つのメリット

 

 

はじめまして、FP市役所と申します。

市役所の職員で、1級ファイナンシャル・プランニング技能士です。

みなさん毎日お仕事お疲れ様です。

突然ですが お仕事は楽しいでしょうか?私は楽しいです。市役所の仕事が大好きです。

私は市役所で仕事をして数十年経ちますが、市役所の仕事って、世間一般に思われているよりも難しいと感じています。

さらに言うと、世間一般だけでなく、市役所職員みなさん自身が考えているよりも難しいとも思います。

 

数年に1度転職する市役所の仕事

職員自身が考えているよりも難しいということはどういうことでしょうか?

市役所の仕事はとてもシステマチックに出来上がっていて、どんな能力の人がどんなモチベーションでやったとしても一定のレベルで仕事が終わるようになっているものです。

市民サービスに直結する業務が止まってしまったら、大変ですからね。

ところで、市役所職員は異動がつきものです。普通、3年から5年程度で異動するのではないでしょうか。私は 異動により10箇所以上の職場を経験しています。

どこの市役所でも、福祉部門から土木部門、会計部門から人事部門、まったく関係ない異動がたびたびありますよね。

異動の度に転職したかのようにイチから仕事を覚え直すことになります。前の職場の知識はほとんど生かされず、新しい知識を一刻も早く吸収していく必要がある、 それが市役所職員の異動です。

いつ起こるか分からないゼロスタートである異動に対向するため、知識を素早く吸収するか、事前に幅広い知識を持っておく必要があります。

 

一歩先がある市役所の仕事

大昔、市役所の仕事は、「休まず、遅れず、働かず」で足りる、なんて言われていました。実際のところ、未だにそのようなスタンスの職員は絶滅していません。

しかし、多様な市民ニーズにしっかり応えたい、より良い市民サービスを提供したい、と考えると、たくさんの知識とそれを学ぶ姿勢が必要になります。

日々の事務の効率を上げるという一般的な改善だけでなく、地域の人の意見を直接聞いたり、学生や若者と一緒に新しい政策を考えたり、他業種の方や他の自治体の方と情報交換したり、そういった一歩先、プラスアルファのことを考え出すと、市役所の仕事は無限に広がっていきます。

数ある公務員の職種においては、スペシャリストが求められることが多いですが、市役所職員は逆に、公務員の中で最もゼネラリストである必要があります。

 

ファイナンシャルプランニング技能士検定とは?

ところでファイナンシャルプランニング技能士検定をご存じでしょうか?

FP(ファイナンシャルプランナー)は、金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など幅広い知識を持ち、お金にまつわる相談を受ける専門家です。

最近はとても人気のある資格で、受験者数がどんどん増えています。

私は、自分の投資知識を少しでも向上させたいと思ったのがきっかけで、このファイナンシャルプランニング技能試験検定の勉強を始めました。

勉強を始めてすぐに「このFPの知識は市役所職員として仕事に役立つ内容が豊富にあるぞ」と感じました。

 

市役所職員なら(それほど)勉強しなくても合格出来る!?

ファイナンシャルプランニング技能試験検定の問題には、市役所職員なら解けるものがたくさんあります。

例えば、これなんかどうでしょう?マルバツ問題です。

 

問 健康保険の被保険者である A さん(69歳)は、70歳になると健康保険の被保険者ではなくなり、後期高齢者医療制度の被保険者となる。

 

 

正解はバツです。

福祉や年金の部署を経験したことがある方ならば、後期高齢者は75歳ということは常識ですね。

 

問  固定資産税評価額とは、固定資産税、都市計画税、不動産取得税、登録免許税などの算出の基礎となる価額であり、毎年1月1日現在の価額評価を行っている。

 

 

こちらも正解はバツです。

税金や都市計画の部署に行ったことがある方ならば、固定資産税の評価替えが3年に1度ということはご存知だと思います。

 

これらは FP 3級の試験に出る問題です。 2級、1級となるともっと難しいと問われ方になりますが、基礎となる知識は変わりません。



市役所職員がFPの勉強をする3つのメリット

私は、日本中の市役所職員全員に、FP 試験の勉強をしてほしいと思っています。

それは何もみんなに市役所職員から転職をしてファイナンシャルプランナーになってほしいというわけではありません。

FPの勉強には、市役所職員として生きると決めた皆さんにとって今後の人生で役に立つメリットがたくさんあるからです。

私が考える、3つのメリットを紹介します。

 

1 異動の際の事前知識として役立つ

最も大きいメリットはこれです。

FP 試験の幅広い知識は、市役所のさまざまな部署に関連しています。

新たな部署に異動した時、少しでも基礎知識があると異動後の職場の引き継ぎを受けたとき、理解が進みやすく仕事を覚えるスピードも少し早くなります。

異動の際は仕事も忙しいですし、覚えることもたくさんあります。新たな環境で大きなストレスを感じることもあるでしょう。

その中で、部分的なものでも構わないので、多少の知識を持っていることは大きなアドバンテージになります。

異動しなかったとしても、他部署の仕事を理解することはとても重要です。

税の基本的知識や、都市計画とは一体どういったものか、などを知っておくことは他部署の方と仕事をする際にも役立ちます。 

市役所の仕事は、部署間の連携が重要です。色々な部署の知識を知っておくことは、市役所における自分自身の価値を高めることにもつながります。

 

2 勉強習慣が身に着く

市役所職員は、業務外の研修も多い方だと思います。

しかし、一定の年齢になったところで職層別研修は少なくなり、研修を受ける機会は自ら選ばないとどんどん減っていきます。そうなってくると重要なのは自己研鑽です。

皆さん最近、机に向かって勉強したことありますか?

仕事や日々の生活が忙しく、いわゆる勉強をする機会はめっきり減ってしまっているのではないでしょうか?

そんな時に、FP3級試験はちょうどいい勉強習慣を身につけるきっかけになります。

別記事でお話ししますが、FP3級はそれほど難しい試験ではありません。

とはいえ、机に向かってノートを書いたり、問題集を解いたり、そういったいわゆる勉強をある程度はする必要はあります。

これは、人によっては大学入試や公務員試験の勉強の時以来の、久しぶりの試験勉強だと思います。

いつもの仕事の思考とは違う考えをする必要がありますので、脳の活性化につながることを実感出来ると思います。 ヘトヘトに疲れますが…

こうして勉強をすると勉強習慣が身につきます。

FP 試験の勉強が終わった後も、自分の興味を持った新たな資格試験の受験をしてもいいですし、業務に関連する深い知識を学ぶことも良いかと思います。

市役所職員は、積極的には勉強しなくても日々の仕事をこなせれば安定した給料を受け取ることができます。

しかし、自らの意志で自己研鑽を積むことは、市民にとっても、そして自身にとっても非常に有益です。

 

3 自分の私生活に役立つ

これはもう当たり前のことですが FP 試験の知識は生活に役立ちます。

市役所職員である皆さんは、当然公務員です。安定した立場で、一定水準の給料をもらい続けることができます。

この安定していることの悪影響か、市役所職員には、資産運用に興味がない方やマネーリテラシーが低い方が見受けられます。ちなみに同じ公務員でも、専門性の高い教員系や消防系では特にこの傾向が顕著のようですね。

給与明細の天引きの内容が理解できないとか、年末調整が何のためにあるのか分からないような方もいますし、給与明細を見ずに捨てるという方までいるくらいです。

せっかく安定した給与がもらえる立場なのだから、そのお金を守り、増やす知識があった方が、より豊かに人生を過ごすことができます。

その基礎的な知識が、FP 試験には詰まっています。

 

FP試験で仕事に誇りを

このように メリットの多い FP 試験勉強です。

忙しい仕事の合間を縫って勉強することには、とても意味があります。

勉強習慣をつけることはとても良いことです。

私の願いは、全国の市役所職員が、自分の意志でFP試験の勉強をし、知識を向上させることで、より良い業務をより楽しくできるようになり、市役所職員であることに誇りを感じるきっかけとなることです。

 

以上、全国の市役所職員全員にFP試験勉強を勧める3つの理由をお伝えしてきました。

毎日の仕事は忙しいかと思いますが、市役所職員のみなさん、ぜひFP試験にチャレンジしてみてください。