FP市役所

全国の市役所職員(町村職員を含む)に、誇りとマネーリテラシーを

マンション建替の議決権割合と市役所のお仕事

みなさんこんにちは、FP 市役所です。

お仕事お疲れ様です。 FP試験の勉強、はかどってますか?

今回は、「マンション建て替え決議の割合緩和と市役所の仕事に与える影響」についてお話していきます。

 

 

自治体におけるマンションの老朽化問題

みなさんの働く自治体ではマンションはどれぐらい建っていますか。日本全国の住宅の中でマンションの割合は10%以上ということです。どれだけ郊外の自治体でも、市町村の中でも市単位であれば必ずいくつかのマンションはあるかと思います。

マンションについて最近言われる問題として「老朽化」が挙げられます。人口増加による住宅不足の時に建てられたマンションが築数十年経ち、さらに、そこに住んでいる人たちも年齢が高齢化していくという二重の老朽化が進んでいるそうです。

出生率が低くなっていく日本ですから、新しい住民に入れ替わることも少なく、高齢化がどんどん進んでいきます。マンションは管理が重要ですが、高齢者が多いと健全で効果的な自主管理がなされない傾向にあります。また、人口が減少したら空き部屋も増え管理費が徴収できなくなり、日々のメンテナンスに回せる予算が無くなり、計画的な大規模改修も進まずさらに老朽化が進むという悪循環に陥ってしまうマンションもあります。

このように、市内にある老朽化マンション問題をどうにかしなければならないのが、基礎的自治体である市役所です。我々の出番です。住まいに関連する部署があったり都市計画課が担当したりする自治体もあるかと思います。しかし、マンションは区分所有の不動産であり、自治体が積極的にアプローチするのが難しい問題ではあるかと思います。やはり、健全にマンション運営がなされ、適切なタイミングで自発的に建て替えられるというのが理想の姿ではないでしょうか。



区分所有法に関するFP試験問題

そんなマンションの建て替えについて、どのような手続きが必要かFP試験で出題されます。具体的には不動産分野の区分所有法に関する問題です。それではここで例題を解いてみましょう。

 

区分所有建物の建て替え決議は集会において区分所有者および議決権の各5分の4以上の多数による必要があり、この区分所有者および議決権の定数については規約で減ずることはできない。

 

 

正解はマルです。

建て替えの決議というのはマンションにおける決議の中でも最重要なものですから、5分の4の人が合意しなければならないという最もハードルが高くなっています。これを規約で定めて下げる、ということはできません。

ちなみにこの5分の4について、私は語呂合わせで「四の五の言わずに建て替えよう」と覚えていました。

 

マンション建て替えのまちづくりへの影響

このようなマンション老朽化について、国としても深刻に考え、この建て替えの議決割合が見直される方向です。耐震性に問題があったり火災の恐れがあったりする場合など、5分の4ではなく4分の3の議決で建て替えや取り壊しが可能とすることになり、マンションのリニューアルが促進されやすくなる法改正が行われる見込みです。この改正がされると、マンションの建て替えが少し促進されてくるかもしれません。

昔建てられたマンションが建て替えられると、街並みも変わってきます。最近はマンションを建て替える時、その費用を捻出するため、部屋数を増やして分譲して建て替え費用に充当することで、元の区分所有者の自己負担を抑えることができます。入居率がいい場合に限りますが、これは人口増につながります。

また、建て替えるマンションの路面に面する部分つまり一階フロアに店舗を入居させる場合もあります。例えば立地がいいマンションでしたらその一階にコンビニができれば便利に思う人が多いと思いますし、保育所や学童クラブができるパターンも増えています。また大規模マンションだとその一階部分に、集会場や出張所のような公共施設を併設することもできますね。

区分所有法における建て替え決議割合が緩和されることが、まちづくりへの影響がある、ということです。民間施設であるマンションの建て替えであっても、市役所にとって他人事ではないですね。まあ市役所にとってみれば自分の市で起こっていることはすべて自分ごとです。市役所職員ならみんなそう考えてほしいものです。



市役所職員ならなんでも自分事へ

今回は、FP試験に出題される区分所有法の議決権割合問題から、市役所職員としてまち作りに与える影響について考えてみました。

普通のFP試験受験生にとっては単に割合の変更と解釈し、数字を覚えるだけかもしれませんが、市役所職員FP受験生としてはその割合の変更が及ぼすまちづくりの影響にまで考えを至らせで欲しいと思います。そうすると勉強がもっと楽しくなって、さらに仕事はもっともっと楽しくなっていくはずです。

それではみなさん、とっても楽しい勉強を頑張ってください。

 

市役所職員がFP試験を受けるなら、何級から何級まで?

みなさんこんにちは FP 市役所です。
お仕事お疲れさまです、FP試験の勉強、はかどってますか?
今回は、「市役所職員がFP試験を受けるなら、何級からスタートして、何級まで合格を目指せばいいのか」についてお話していきます。

 

 

3級からはじめるか、2級から受けるか?

FP試験は1級から3級まであります。
別の記事で詳しく説明しますが、市役所職員の場合は3級からはもちろん、いきなり2級からでも受けることができる方が多いと思います。3級から受験した方がいいのか、3級を飛ばして2級から受験しちゃってOKか、ということについて解説していきます。
私の結論は「まずは3級を受験し、しっかり合格してから2級を受験する」というのが良いと思います。
はっきり言うと、3級はとても簡単なんです、特に市役所職員にとっては。四択ではないマルバツ問題もありますし、きっと一発合格できることでしょう。だからこそ、生活に勉強を取り入れるとっかかりとしてはちょうど良いし、サクサク勉強が進み、つまずくこともないと思います。調子に乗って2級から勉強して、テキスト数ページを進んだところで「6つの係数」につまずき、勉強を辞めてしまうよりはずっと良いです。
まずは3級から勉強をはじめ、FPの勉強の楽しさを感じるとともに、仕事と勉強の両立に向けた生活改善に取り組みましょう。 

 

2級をゴールとするか、1級まで受けるか?

さて、日本一勤勉な職業である市役所職員のみなさんならば、確実に3級に合格し2級の勉強もがんばって、めでたく合格することでしょう。その上には1級があります、FP 試験の最高峰は、1級です。2級合格まで頑張った人ならば、せっかく勉強してきたから1級まで取りたいと思うかもしれませんが、私としてはあまりおすすめしません。 
理由をズバリ言うと、私自身1級合格までの勉強がすごーく大変だったからです。
お恥ずかしながら、1級学科試験は4回落ちて5回目にようやく合格しました。それも受験した5回のうち3回は 合格点の120点まであと1~2点、というところでした。どういうことかというと、1級の特に学科基礎は、勉強量で知識を積み重ねていっても、点数が積みあがってはいかない問題が出るんです。

1級は「沼」なんです。

もちろん1級を目指す人を止めておけと言ったりはしませんし、心から応援します。しかし1級は、想像をはるかに超える難しさがあり、かなりの時間を投下する必要があります。私は合格まで1,000時間以上の勉強時間を費やしました。

さらに言ってしまうと、がんばって1級を取得しても、独占業務(その資格が無いとできない仕事)はありませんし、世のファイナンシャルプランナーは2級どまりの方が多数います。FP1級の資格を持っていることのメリットはあまりないと思います。
それでももし受験しようと思うのであれば、今の生活の何かを犠牲にするような、それなりの覚悟が必要だと言うことはお伝えしておきます。

もう一つだけ付け加えておくと、FP1級学科試験の合格率は、平均すると10%前後ですが、一番低かったとき2023年5月試験で、その合格率は驚愕の3.51%です……

 

市役所職員がノー勉で正解できるのは?

ではここで、各級ごとにどんな問題が出題されるのかを見ていきましょう。
特に、市役所職員が通常の業務の中で関わることのある分野について、それも特に勉強をしなくても解けるかもしれないような問題を、級ごとに出してみます。
実際に過去に出題された問題を、少し簡単な表現にしてあります。

FP3級の例題

マルバツ問題です。
土木建設系の部署の経験者なら簡単だと思いますし、家を建てた経験のある方も正解出来るかと思います。

 建築基準法の規定では、都市計画区域及び準都市計画区域内の建築物の敷地は、原則として幅員4m以上の道路に1.5m以上接しなければならない。

 

答えは、バツですね。
敷地は道路と接してなければならない、いわゆる接道義務です。その接する長さは1.5m ではなく2mです。接道しなければならない理由を考えれば分かります。敷地が2m以上道路に接していないと、横幅2mある自動車、つまり緊急車両が敷地内に入れませんから。

 

FP2級の例題

次は2級です。
2級は4択問題ですが、ここではマルバツ問題化しています。
先ほどは建築に関する問題でしたから、今度は社会保障の分野から出してみましょう。

国民年金の被保険者のうち3号被保険者の届出は、その者の配偶者が市町村(特別区 を含む)に直接提出しなければならない。

 

答えはバツです。
市役所では、国民年金の3号被保険者の手続きは受け付けていませんね。
届出の手続きは、3号被保険者の扶養者である2号被保険者が勤務する会社を通して、日本年金機構に提出されることになります。つまり、扶養されている方の手続きは不要です。
専業主婦の配偶者がいる市役所職員の方であれば、配偶者の方に市役所に年金の手続きに行ってもらった、なんてことはないと分かります。自分の済む自治体と職場がイコールの方ならばさらにイメージしやすく正解が導き出せる問題でした。

 

FP1級の例題

さて、最難関1級の問題です。
こちらもマルバツ問題化しましたが、狂気的難しさを消し去ることはできませんでした。

後期高齢者医療制度の被保険者は、後期高齢者医療広域連合の区域内の住所を有する 75歳以上の者、または後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する60歳以上75歳未満の者であって一定の障害の状態にある旨の認定を受けた者であるが、生活保護受給者は被保険者とされない。

 

パッと見、漢字の量がやばいですね・・・
答えはバツです。どこが違っていたかわかりますか?
後期高齢者と言えば75歳以上ですが、障害認定を受けた方は75歳を待たずに認定後期高齢者になります。その下限年齢は、60歳ではなく65歳からです。
40歳から65歳までが介護保険の2号保険者で、そこから65歳から認定後期高齢者につながり、最後は75歳でみんな後期高齢者になる、というように関連付けて覚えている市役所職員の方がいらっしゃったら、福祉の総合相談担当などもすぐに出来るのでは無いでしょうか。

 

とにかく市役所職員はみんな FP 試験の勉強しましょう

どうでしたか? 楽しかったですね。
3問ともどこが間違っていたかが分かり、正しく修正することもできたという方は、市役所職員として幅広い知識を持っていて素晴らしいと思います。
1問も分からなかったという方、大丈夫です。そのような方に、このブログを読んで欲しかったんです。
日々の生活から少し勉強時間を捻出し、FP 3級の勉強を始めてみましょう。知り合いの職員が関わっている業務や、いつか自分が異動して担当する業務の知識を得ることができるはずです。幅広い知識を持って業務に当たることは、提供できる市民サービスを一歩良いものにできます。FP試験は、ゼネラリストである市役所職員にぴったりの資格なんです。
さあ、どの問題ができたか、できなかったかに関係なく、みんな一緒にとにかくFP 試験の勉強をしましょう。

市役所職員に朗報!iDeCo限界突破!FPの勉強してる場合じゃない

 

みなさんこんにちは、FP市役所です。
FP試験の勉強、はかどってますか?
今回は、「市役所職員にとってのiDeCo」についてお話していきます。

 

iDeCoに関連するFP試験問題

今回は早速FP試験の問題に取り組んでみましょう、マルバツ問題です。

例題

企業年金がない企業の従業員である個人型年金加入者(第二号加入者)は、その者に支払われる給与からの天引きにより事業主経由で掛金を納付することができる。

 

正解はマルです。
iDeCo(個人型年金)の掛け金は、職場である市役所が天引きしてくれるんですね。
無駄遣いする隙が無い、なんてありがたいことでしょうか。

 

例題

企業型年金の掛け金には一ヶ月あたりの拠出限度額が設けられているが、個人型年金の掛け金には拠出限度額が設けられていない。

 

これはバツです。
企業年金と個人型年金のそれぞれの掛け金上限についてはここでは割愛しますが、市役所職員が二号被保険者であり、限度額がたったの1万2千円であるということは絶対に覚えておきましょう。

 

市役所職員のiDeCoの限界

例題からも分かるように、市役所職員にとってiDeCoの掛け金上限は月1万2千円です。
年間で14万4千円です。なんと少ないことでしょう。
国民年金一号保険者や国民年金基金にとっての上限月6万8千円と比べると、月1万2千円が年金の上乗せになるんでしょうか?いや、ならない。そんな風に思っていた市役所職員の方々もいらっしゃるかと思います。
しかし朗報です。
2024年の法改正により、公務員のiDeCo掛け金上限が月額2万円に引き上げられるということになりました。これは良いニュースですね。
年間24万円となれば、年金の多少のプラスと考えることもできると思います。

 

市役所職員にとってのiDeCoメリットデメリット

さて、iDeCo改正のニュースについて話をしてきましたが、そもそもみなさん、iDeCoやってますか?市役所職員だったらiDeCoやらなきゃダメですよ。
FP試験の勉強をおススメしている私ですが、勉強してる場合じゃありません。iDeCo始めてください。市役所職員にとってのiDeCoのメリットを3つお伝えします。

メリット1 小規模企業共済等掛金控除が使える

控除を有効活用するのは節税のファーストステップです。いろんな控除がありますが、市役所職員にとって、小規模企業共済等掛金控除を使うことができるのはiDeCoくらいしかありません。

メリット2 長期安定運用できて利益に税金ががかからない

市役所職員として毎日楽しく働いているみなさん、きっと途中で転職したりすることはないと思います。長く働いている期間積み立てていると、長期運用することになりますので、必ずとは言いませんがきっと利益が出ることでしょう。この利益に対して課税されないんです。これは安定して働いている市役所職員だから増減を気にせずコツコツ積立てできる、とても大きなメリットでしょう。

メリット3 老後の受け取りに所得控除がある

市役所職員のみなさんは、健全な仕事と安定した生活から、幸せなことにきっと長生きすることでしょう。一般的には多くの方がiDeCoを一括で受け取るようですが、長生きするのであれば年金払いで受けることもいい選択だと思います。一括の場合は退職所得控除、年金受取の場合は公的年金等控除、どちらの受け取り方にしても所得控除があるということも大きなメリットです。

iDeCo大好きな私が熱く語ってしまいました。市役所職員にとってのiDeCoのデメリットも、ちょっとだけ話しましょう。

デメリット1 職員課を通さなければならない

一般的に市役所の職員がiDeCoを始める時には勤務先である市役所の職員課に届け出を出す必要があります。これがちょっと面倒くさいのとちょっと気恥ずかしいという気持ちになる人もいるかと思います。何なら知り合いや同期がいる部署です。市役所職員には、まだまだマネーリテラシーが高くない人も多いです。その中でiDeCoを使って資産運用をするということが照れくさい、と思うような空気がなくはないかもしれないです。でもはっきり言います、そんなことは気にすんな。さっさと職員課に書類を出して淡々とiDeCo始めましょう。

デメリット2 出向によってはポータビリティの必要がある

市役所職員でも意外とたまに他団体に出向することがあります。同じ共済組合間であればポータビリティは必要ないんですが、民間企業や独立行政法人や一部事務組合などで年金の組合が変わってしまう場合、ポータビリティが必要なケースもあります。その時にはちょっと面倒くさい手続きがありますが、しかし大きなデメリットはありません。上に出したメリットのほうがずっとずっと大きいです。すぐにiDeCoを始めましょう。

 

詳しくはお話しませんが、市役所職員の年金はiDeCoをしなくても三階建てです。さらにその上にもう一層、四階を建てる。これであなたの老後は盤石です。もう何も心配せずFPの勉強に集中できます。そうなるためのiDeCoです。さあすぐに職員課から手続き書類を取り寄せてください。

 

DBとDCの暗記法

そうそう、これはおまけの話になりますが、FPの勉強の中で確定給付企業年金(DB)と確定拠出年金(DC)のDBとDCについて、どっちがどっちだかこんがらがっちゃって覚えられないというケースがあるかもしれません。
私が使っていた語呂合わせというか暗記法をお伝えします。
まずDBもDCも「D」は「確定」です。そしてBかCかで判断します。
「B」は「分配」のブ(B)、給付は分配することだから、確定給付です。
「C」は「コレクト」の(C)、拠出は集めることだから、確定拠出です。
さあどうでしょうか、DBは分配が確定しているから確定給付年金、DCはコレクト(コレクション)する金額が確定しているから確定拠出年金。こんなふうに覚えていただいてはいかがでしょうか。
ちなみにDCについて正しくはコレクトでなくコントリビューション(Defined Contribution)です。必要に応じ語呂合わせでなく正確に覚えるようにしてくださいね。

 

iDeCoを始めて、さぁ勉強に集中しましょう

今回は市役所職員にとってのiDeCoについてお話ししました。
確定給付年金確定拠出年金の上限額や取り扱いは、FP試験の頻出問題です。もしも覚えにくいという方は紹介した語呂合わせを使うのもありですが、一番手っ取り早いのは自分がiDeCoに入ることです。自分が入ったのかDBなのかDCなのか、上限額は1万2千円で年間14万4千円なのか、これは絶対に忘れない知識になると思います。
まずはFPの勉強を始め、そしてiDeCoに入り、その知識と経験を生かしてさらにFPの勉強を進めてください。
この記事が、市役所職員のみなさんのマネーリテラシーを少しでも開ける一助になれば幸いです。
それではみなさん引き続き勉強頑張ってください。

市役所職員のFP2級合格体験記

みなさんこんにちは、FP市役所です。

お仕事お疲れさまです。FP試験の勉強、はかどっていますか?

今回は、FP3級から勉強を始め、FP1級を取得した現役市役所職員の「FP2級合格体験記」をお話していきます。

私が全国の市役所職員全員に最も取得を進める「FP2級」の受験のきっかけになれば幸いです。

 

 

 

FP3級受験者は、間髪開けずに勉強を

FP3級試験の合格の手応えがあったため、試験が終わってすぐに2級対策に取り掛かりました。1日も空けないことは重要です。私は、3級試験の翌朝から2級の勉強を開始しました。振り返ってみてこれはとっても良かったと思っています。

 

まずは、試験範囲や傾向を俯瞰するために過去問を確認し、テキストを通読することにしました。2級はある程度しっかり勉強しなければいけないと思い、今回買ったテキストは1番目メジャーな「みんなが欲しかったシリーズ」にしました。しかし、このテキストは私には合わなかったです。書いてある内容は分かりやすいんですが、とにかく紙質が好みではない。少しツルツルした質感で加筆する際にストレスなんです。

テキストに書き込みしない人なら関係ありませんが、テキストにも問題集にも書き込みしまくる私にとっては紙質は重要です。テキスト選びの際は、気になる方はテキストを手に取って紙質も選びましょう。

 

問題集は、TACの「すっきりとける FP 2級問題集」です。

あえて、みんほしシリーズとは別の問題集にしました。この、すっきりとける問題集は、コンパクトにまとまっていて使いやすかったです。この問題集を受験日までいつも持ち歩いていた、という感じです。

3級では実技の点数があまり良くなかったので、2級の実技で足を引っ張らないよう、学科よりも実技に力を入れて勉強をすることにしていました。

 

平日の勉強はルーティン化

あまりあてにはなりませんが、FP2級合格までの勉強時間は300時間程度と言われています。試験前の詰め込みだけでは合格は難しいと思いますので、計画的にコツコツと勉強していくことが大切です。

私は、平日は朝、出勤前に勉強することにしていました。朝5時に起きて6時まで1時間勉強し、朝食や身支度と同時にYouTubeで動画解説を見ていました。

市役所での仕事の際、いつも私は、お昼ごはんは職場近くのお店で食べるか、コンビニ弁当を自席で食べます。その時間は、スマホの過去問道場で勉強をしていました。

帰宅後は30分程度、机に向かって勉強し、その後は食事をとりながらYouTubeの動画解説で勉強しました。就寝直前にもう30分程度、暗記だけする時間をとりました。

まとめると、机に座る勉強は1日2時間。後はスキマ時間をすべて勉強に使いました。スキマ時間に勉強以外の事をしないように、ニュースアプリや要らないSNS系アプリは、スマホのトップ画面には表示されないように設定しておきました。

平日は、机上の勉強は日常生活の一部として当たり前に行い、それに上乗せできるスキマ時間の勉強をどれだけ確保できるかが鍵ですね。

 

休日の勉強はポモドーロで

平日の勉強時間はたったこれだけなので圧倒的に足りません。土日はたっぷり勉強する必要があります。

1回25分勉強したら5分休むというポモドーロテクニックを使い、休みの日は12から14ポモドーロをこなすことで、1日12時間勉強するのを目標としました。

朝はいつものように5時に起きて2ポモ

朝食後に3ポモ

少し家事をしてから2ポモ

昼食後に3ポモ

休憩がてら家事をして夕食までさらに2ポモ

これで合計12ポモドーロです。

後は寝る前まで1~2ポモ上乗せできるかどうか、という感じです。

ただ、特に日曜日は翌日の仕事に支障をきたしてはいけませんので夜まではコン詰めないである程度のところで早めに寝るようにしています。

 

2級の勉強は楽しい

FP2級の勉強は楽しかったです。特に問題集を解くのが楽しいです。

知らない知識がどんどん増えて解ける問題が増えていくことが嬉しくて仕事中も早く家に帰って過去問演習やりたいと思っていました。

私が得意な分野は、金融と不動産でした。特に不動産は農地法都市計画法など市役所の仕事にも関連する部分が多く勉強してて面白かったです。

逆に苦手な分野はライフプランニングの特に雇用保険関係です。市役所職員は雇用保険の適用対象外であるケースが多いため全然イメージがつきません。雇用保険は1級試験でも頻出分野ですが、ずっと苦手意識を持ったままでした。

相続分野も市役所とはあまり関係がない科目でしたが、民法相続税法の関係など法律が出てくるのは市役所職員の得意分野だと思いますので、私も相続分野は楽しく勉強できました。

試験3週間前の日曜日、試験当日と同じ時間で午前と午後に過去問題をやってみたところ、どうにか合格点が取れそうな手ごたえだったので、ペースを崩さず勉強を続けました。たまに勉強が辛くなってモチベーションが下がった時は、本屋さんに行って1級のテキストや問題集を眺め、「自分は必ずこのテキストで勉強するんだ」と自身を鼓舞していました。

 

試験当日の様子

当日の試験会場は、大学キャンパスではなく、貸会議室のようなところでした。

ちなみに私が受けた試験は、FP協会実施です。

かなり早めに到着し、会場の建物を確認し、近くにあった神社にお参りしてきました。その後、会場近くのカフェで最終チェック。そのカフェのお客さんのほとんどがFP受験者でした。入場可能時間になり、会場に入り自分の席に着いたところ、会場の一番後ろで端っこの最高にいい席でした。広めの机に一人がけで、きれいなジュータンだから靴を脱いでリラックスすることができました。

 

午前中の学科試験、当初の目標は制限時間30分前退出でしたが、金融で分からない単語が出てきて時間を取られてしまい、4択のうち最後の2択から絞れない問題がいくつも出てきました。このあたりから、途中退出は無理かと思い始めました。途中退出OKになっても出ていくのは50人くらいいる中で3人くらい。みんなも時間かけてるなぁ、と思いました。途中退出どころか、さっぱり分からない問題がいくつもあり、時間が足りないくらい焦ってきました。結局しっかりした見直しもできず、制限時間終了。

 

お昼は朝行ったカフェに直行しましたが、すでに満席でした。その他周辺のカフェも入ることができず、10分以上歩いたところのカフェに到着。ささっと軽めの昼食にして、会場に戻りました。スムーズに店に入れなかったものの、歩いたことはよい気分転換になった、ととらえることにしました。

会場で歯磨きし、戦略的にギリギリで着席。

 

午後の実技試験は、苦手で練習しまくった保険証書の読み取り問題から解くことに決めていました。この問題は、そこまで難しいわけではないものの、注意深く確認しないとぽろぽろと部分的に落としてしまうことがあります。しかし、最初に集中して解くことで、確実に3問正解できると信じていました。

保険証書問題を解いたら、問1に戻って順にサクサクと。実技は練習しまくったから、どんどん解ける解ける。初見や難しめで時間かかりそうなのものは、あっさり飛ばして次の問題に向かいます。解ける問題から解いていって、時間に余裕が生まれると心にも余裕が生まれるものです。改めて飛ばした問題に戻ってみると、何が大変に見えたのか?簡単な問題でした。

実技はつまづくことなく解けましたが、学科同様に時間いっぱいまでかかりました。学科の120分は長くて疲れますが、実技の90分は気が抜けず集中しっぱなしで解く必要があります。どちらもとにかくへとへとに疲れました。

 

試験終了後

疲れ切って会場を出ました。

あまりに疲れて、試験会場から直接駅に向かう気分になれず、とぼとぼと1駅分歩きました。ぼんやり、何も考えずに30分くらい歩き、隣の駅から電車に乗り、帰宅しました。

FP3級と2級は当日発表の解答速報で、合否をほぼ正確に確認できます。帰宅後、とにかく胃が痛く食欲がわくこともなく、解答速報を見たくないと思いました。

でも見たい、いや怖い。そんな風にそわそわすること約5分。

意を決して解答速報を確認しました。学科も実技も6割越え、安心しました。出来は全然よくなかったけど、たぶん受かった。

よかった。後日送られてきた合格通知では、学科が39/60、実技が79/100でした。3級のときとは逆に、2級では学科がギリギリでした。危ない危ない。

YouTubeでFP講師の方がやってくださっているお疲れ様ライブを見ながらビールを飲んで、ようやく落ち着きました。

ひさしぶりに飲んだビールが本当にうまい。

資格試験は体に悪い、でも楽しかった。

「ほとんどの人にとっては、普通の日常、いつもの日曜日。それが自分にとっては、努力の集大成の特別な日。これで終わるんじゃつまらない、1級もがんばる」

そう思った2級試験当日でした。

 

以上、私のFP2級合格体験記でした。

みなさんの受験の参考や勉強のモチベーションアップになれば幸いです。

そのうち、恐怖のFP1級連続不合格体験記、でも書こうかと思います。

FP試験の勉強を始めて起こった身体の変化

みなさん、こんにちは。FP市役所です。
お仕事、お疲れさまです。FP試験の勉強、はかどっていますか?
今回は「勉強を始めて起こった身体の変化」についてお話していきます。

 

 

数年前、FP3級を受験しようと思い勉強を始めた私ですが、座って勉強するなんて久しぶりです。市役所職員になるための採用試験の勉強以来じゃないでしょうか。数十年ぶりで、もはや自宅に勉強机もなく、ちょっとしたテーブルスペースにバランスボールを置いて勉強していました。
久しぶりの試験勉強を始め、しばらくすると体力的な挫折を迎えました。
座っていられないんです。

 

まずは腰に、そして背中に来た

私たち市役所職員は基本的には座って仕事をすることが多いはずなので、座って勉強すること自体にはそんなに抵抗ないんですが、参考書を読んだり、問題集を解いたりする時はやはり手書きになるので、机に向かって前かがみになります。
仕事でパソコンを打つ姿勢とちょっと違うんですね。

1時間も勉強したらもう腰が痛くなります。そのうち、背中も痛くなり、1日勉強するなんてもう到底無理です。最初はバランスボールのせいかと思って家の食卓にあったダイニング用の椅子に変えてみました。しかし状況は変わりません。
体が痛く、もぞもぞもぞもぞしてしまうんです。集中できません。

勉強しようと思っているのに、そもそも座っていられないなんて、なんと情けない。この調子ではいつまでたっても勉強が進まないと思っていました。
そこで、机や椅子を勉強する姿勢にぴったりあったものに変えることにしました。
それほど高いものではないですが、いわゆるオフィスチェアを一脚買って、机は家にあったダイニングテーブルを流用しました。

 

次いで、目に来た

テキストや問題集の文字を見ていると、年齢のせいか目がシバシバして霞んでしまいます。部屋の一角で勉強すると、やはり少し照度が足りないんだと思います。それから、自分の体の影や手の影が気になって気が散ってしまいます。部屋のあかりの方向も勉強には向いていませんでした。
そこで、照明を買いました。勉強用の照明として評価が高い山田照明のゼットライト、これは最高でした。デスク用の安い照明はたくさんありますが、ゼットライトは本当にいいものです。勉強中の光に関するストレスがゼロになります。
すっかり気に入って、子供の勉強机にも同じものを買って設置してあげました。

FP3級のためにこんなことまでとも思いましたが、結果的にはこの判断は正しかったと思います。勉強を始めた頃には想像もしていませんでしたが、最終的にはこの机で3年間、1,000時間以上の勉強をすることになるので・・・
お金で済むことはさっさと解決させてしまう、これが大人の勉強法です。

 

さらに次の災難へ

机を変えたら腰の痛みがなくなってきましたが、やはりどうしても肩こりだけは避けられません。仕事で一日中パソコンとにらめっこし、仕事から帰ってきてから今度は問題集とにらめっこ。これで肩がこらないわけがありません。
マッサージが好きではないので、ゆっくりお湯に浸かったり、磁気ネックレスをつけたり、寝る前にストレッチをしたり、こういったことでだましだまし勉強を続けてきました。

3級、2級と合格し、勉強を始めて半年が過ぎ、1級の勉強をしている頃だったと思います。肩こりが一段とひどいなと思っていたら、急に右肩の外側、腕の上のあたりに針が刺さるような痛みが発生してきました。背中方向のいわゆる肩こり的な方の部分ではなく、腕です。体の側面、横方向の肩が痛いという感じです。
外側が痛いので、夜寝るときも横向きで寝ると痛く、痛すぎて起きてしまいます。お風呂に入っても改善されず、腕の可動域も狭まっているような感じがします。真横に腕が上がらないんです。
病院に行って検査したところ、すぐに診断されました。いわゆる四十肩もしくは五十肩でした。そんな年なんだって痛感しました。痛みを持って感じる、まさに痛感ですね。

湿布をもらいましたが、それですぐに改善するものではなく、痛みながら生活していかなければなりません。仕事中、勉強中も寝る時もずっと肩が痛いです。
仕事中で一番影響が大きかったのが、車の運転です。バックで駐車場に入れようと思うとハンドルが回せないんです。腕を円形に回すような動きをすると、急に型に針がぶっさされるような痛みを感じます。怖くてハンドルが回せないです。
仕事の運転はほかの人に代わってもらいました。市役所って、いろんな部署で自動車の運転がつきものですよね。そんな話はまあ別の機会で。
結局三か月ぐらいずっと痛かったと思います。寝返りを打つと痛いので夜中起きてしまい寝不足になりました。抱き枕を使うと少し寝やすくなるんですが、寝返りをうつと痛いほうの肩が下になって起きてしまいます。枕の周りに布団と違う枕を固めて寝返りが打てないようにしていたのを思い出します。

 

そして寛解

しかし急に転機が訪れました。
ある日朝起きたら急に腕が痛くないんです。ずっと悩まされ続けてきた腕の痛みがスッと消え、ほとんどないんです。ちょっとした違和感だけが残り、もう特に気にならないぐらいになりました。何がきっかけ原因だったのか全くわかりませんが、時間が経てば自然と治るという感じだったのかもしれません。勉強中と睡眠中に肩が痛くなくなったのは、本当にうれしかったです。
その後は慎重にリハビリし、すぐにすっかり痛みも違和感も無くなりました。

 

まとめ

結果的に、それから1年以上、FP1級合格まで勉強を続けていましたが、四十肩五十肩が再発することは一度もありませんでした。
あれは痛かった、辛かったです。勉強も辛かったけど肩の痛みもつらいです。肩こりが「悩み」になる性質のものとすれば四十肩の痛みは「辛さ」になる性質のものです。
みなさんも健康には十分気を付けて勉強を続けてください。
休憩時間のストレッチはもちろんのこと、勉強机に座る前に軽く準備運動するぐらいが良いのかもしれませんね。

それではみなさん、身体が痛くなっても、仕事も勉強も頑張ってくださーい。

市役所職員のFP3級合格体験記

みなさん、こんにちは。FP市役所です。
お仕事お疲れさまです、FP試験の勉強はかどっていますか?
今回は、市役所で働きながら勉強を続けFP1級を取得した私の「FP3級合格体験記」についてお話していきます。
これからFPの勉強を始めようか迷っている方や、3級の勉強のモチベーションが続かない方の参考になれば幸いです。

 

受験のきっかけは、投資

私は、FP3級受験からFP1級合格まで、3年弱かかりました。したがって、FP試験に興味を持ち始めたのは、FP1級完全合格の3年以上前ということになります。
以前から株式投資やFXのチャート分析などで資産運用をしていましたが、もっと体系的に投資に役立つ知識を学ぶことができないかと日頃から思っていました。そこで投資の知識に関連がありそうな金融系の資格で、ファイナンシャルプランナーというものがあることを知りました。

 

目指すは1級

ファイナンシャルプランナー資格を調べてみると、特に3級と2級は、とても人気がある資格であることがよくわかりました。
特に入門編である3級は受験者が多く、社会人だけでなく学生や主婦の方も受験しているということです。3級はそれほど難しくなく合格できそうで、一部の人は勉強を継続して2級を取る、というのがよくあるケースのようでした。
そこで私はこう思いました。
「すでにFP2級を持っている人は世の中にたくさんいる。今後、FP資格を持っている人と出会うことがあるかもしれない。その時に『私もファイナンシャルプランナーの資格持ってるんですよ、1級を(どやっ)』って言いたいな」。
それだけの理由で目指すならばFP1級まで取る、と決めて勉強を始めました。
ちなみに私は市役所の仕事が大好きなので、ファイナンシャルプランナーとして仕事をする気持ちはまったくありませんでした。それは3級の勉強を始めたころも、1級を取った今も変わっていません。

 

FP試験勉強って市役所の仕事試験?

受験勉強的な試験に向けた本格的な勉強といえば、大学入試の後は市役所に入職する時の試験です。
自分が年を取ったのもありますし、時代が変わって勉強方法そのものが変わっているはずと思い、まずは勉強方法を調べました。
最初に問題を解き、わからないところをテキストで調べる、というのは昔と変わらない勉強法だなと思いました。ただ、現在は、「テキストで調べる」つまり、インプットの部分が変わっています。インターネットの検索やYouTubeの動画に頼る、ということがインプットの中心になっています。
そこでまずは、前回試験の問題をプリントアウトして、同じ制限時間で解いてみました。まさにそこで気がつきました。「なんか仕事で聞いたことがあるような単語が結構出てくるな。これとか、職場にいるあいつだったら知ってることかもな」ということをたびたび感じました。
国民年金や固定資産税、用途地域、建ぺい率など、市役所職員であればどの部署にいても聞くことがある単語です。
金融分野については、市役所業務とはあまり関連がないことも多いですが、もともと投資をやっていたので、知っていることも多かったです。知っている単語が多く、3級はマルバツ問題と3択問題なので、過去問を解いたところ5割弱は取ることができることが分かりました。FP試験の合格基準は6割ですから、もう少しです。

 

使用したテキストはコレ

過去問を1回解いた後、今度はテキストを買って一通り読むことにしました。とはいえ、一通り読むと言ってもカフェで2時間程度さらっと読んだだけです。
過去問を解いた後なので、あぁこういうことなのね、ここに書いてあるんだな、というのがわかる程度で十分です。
ちなみに、私がFP3級の勉強で使用したテキストは、「ナツメ社 一発合格!FP技能士3級完全攻略テキスト」というものですが、このシリーズはもう出版されていないようです。当時もあまり使っている人は見かけませんでしたが、私にはとても合っているテキストでした。何より、紙質がざらざらしていて私好みでした。

 

テスト前の仕上げ

テキストを読み終えた後は、もう過去問を周回するだけです。聞いたことがない分野や学科と実技で共通しそうな部分を覚えることは、時間的なコスパがいいので、その問題を中心にやっていきました。
同時に、一通り体系的にも勉強したいと思っていたので、YouTubeの動画でFP3級の解説をしているものを最初から最後まで見ました。現在では、FP試験についても色々なコンテンツがあるかと思いますが、私が勉強した時は本当に1つか2つのチャンネルという感じでした。
ただやはり、YouTubeの動画というのはとてもいいです。ご飯を食べながら見ることもできるし、お風呂に入りながらでも見られます。何なら苦手な部分は晩酌をしながらぼんやりとでも繰り返し見ることで、まるまる覚えることができます。
正直言って、当時の心境は「大して勉強しなくても3級は受かるんじゃないかな、もう2級の勉強始めちゃおうかな」ぐらいでした。

 

試験当日

試験会場は、自宅から電車で30分程度のところにある大学でした。何度も行ったことがある有名大学だったので、下調べをする必要はありませんでした。
余裕を持って会場に着きましたが、教室内に時計がなく、腕時計を持ってきて良かったと思いました。あと、水分補給に小さなペットボトルの水を持ってきました。
試験中の気分転換は、水を飲むのが一番いいと思います。あまり綺麗な話じゃありませんが、水を口に含みくちゅくちゅするとその音が刺激になって脳が活性化されるというのが、私の持論です。
午前の学科試験は、時間に余裕を持って終わりました。時間前に退出するつもりでしたので、ゆっくり見直しをしてから提出することにしました。最終チェックは、「正しいものを見つけるのか、誤りを探すのかを間違えていないか」を中心に確認することに決めていました。
途中退室をしたことで、ランチも混まずに食べることができました。ランチ後は、気分転換に持参したおやつとコーヒーを大学のベンチで食べました。歯磨きをして教室に戻ります。午前と午後の試験の間に歯磨きをするのは、絶対的におすすめです。
午後の実技は、試験時間ぴったりに終わりました。ゆっくりやってちょうどいいぐらいだと思います。手応えとしては、「満点取れちゃうんじゃないのかな」というぐらいでした。

 

試験後

試験が終わった充実感や達成感を忘れないうちに、その足で書店に行き、2級のテキスト選びをしました。
2級は3級と違いしっかり勉強しなければいけないと思い、受験生の評判でテキストを決めました。私が買ったテキストは「みんなが欲しかったFPの教科書」シリーズです。多分、FPテキストの中で最もメジャーなテキストではないでしょうか。
しかし、私にとってはこれが失敗でした。このことについては2級合格体験記で触れることにします。
試験結果については、手ごたえどおり合格。ただし得点は、学科が53/60、実技は65/100、ということで、合格ラインは60%なので実技がけっこう危なっかしい結果になっていました。

 

まとめ

こういった感じで、FP3級はそれほど入れ込む必要もなく合格することができました。勉強期間は、ざっくり1か月程度、1日1〜2時間、合計で50時間といったところです。
簡単に合格できたのは、市役所職員としての知識があったからだと思います。もし、市役所職員の方でFPの勉強を始めようか悩んている方がいれば、3級は気軽に受けてもらっていいと思います。
私は、3級の勉強がサクサクと進んだため、勉強することが楽しくなってきました。資格試験の勉強をする、ということ自体が仕事の気分転換にもなりました。これは、2級の勉強に弾みをつけるきっかけにもなったと思います。

以上、私のFP3級合格体験記でした。
みなさんの受験の参考や勉強のきっかけになれば幸いです。

 

市役所職員にしかできない効率的なFP試験勉強法

 

みなさんこんにちは FP 市役所です。毎日のお仕事、お疲れさまです。

今回は、「市役所職員ならではのFP試験勉強法」についてお話していきます。

 

 

市役所職員に最適なFP試験の教材は、仕事そのもの

一般的に、FP試験の勉強を始めてみると、初めて聞く単語や漢字が多くて嫌になってしまうケースがあります。しかし、市役所職員にとっては、FP試験の範囲は市役所の仕事に関連しているものが多く、普通の方よりも有利な点があると思います。

「この言葉、ちょっと聞いたことがある」ということが、一般の方よりはずっと多いはずです。その点を活かして最も最適な勉強をすると、勉強を継続する事につながるとともに、合格への近道にもなると思いますので、その方法について説明していきます。

 

仕事の知識をFP試験勉強に活かす

FP試験は6つの分野に分かれます。そのうち、タックスプランニングはもちろん、保険年金分野や不動産分野においては、市役所の仕事と関連が深い部分がたくさんあります。

自分が直接その分野に配属されていなくても、他部署の資料や市の刊行物を見ることで、市役所が行っている様々な分野の仕事の内容を知ることができます。

また、その分野に関連する部署に配属されている知り合いがいる場合も多いと思います。その知り合いに生の情報を聞くことで、FP試験のテキストだけではわからないままの情報が感じ取れることがあります。一般の方にとっては試験勉強で知る単語が、市役所職員にとっては仕事で使う生きた言葉、になるのです。

 

仕事自体が教材になる

FP試験は級を問わず、学科と実技の試験に分かれます。3級の学科試験はマルバツ問題と三択問題、2級と1級の学科は四択問題ですが、四択と言っても1つの選択肢ごとに正誤を考える、マルバツ問題の集まりです。

ここで1問、市役所の職員であれば解答できるであろう問題を出してみます。

 

問:都市計画法によれば、市街化区域については、用途地域を定めるものとし、市街化調整区域については、原則として用途地域を定めないものとされている。

 

答えはマルですね。

建設部局に行ったことがないのでよくわからないという方もいるかと思いますが、市役所がまちづくりをしているということは誰でもご存知だと思います。

市役所が積極的にまちづくりをしたいエリアが市街化区域、市役所が今の状態でそのまま残しておきたいエリアが市街化調整区域と考えればわかります。

あなたの働いているまちの市街化区域と市街化調整区域、どこだか分かりますか?

自治体によっては市街化調整区域が無いところもあるかと思いますが、働いている場所の街並みを思い出せば、どういう場所が市街化区域でどういう場所が市街化区域でないか、イメージがつきやすいと思います。

仕事で外回りをするときは、「都市計画図」と照らし合わせて用途地域を確認するのも良いと思います。まちづくりの総合計画である「都市マスタープラン」なども聞いたことがあるのではないでしょうか。これに目を通すのもいいですね。

都市計画や用途地域は、都市計画部門や建設用地部門だけではなく、税務関係、農業関係、政策関係など幅広い部門で必要な知識です。

 

仕事のスキマ時間に他部署の仕事を知る

市役所の仕事に精通していると、それだけで解ける問題がたくさんあります。また、一般の方にはイメージしづらい分野も、市役所の職員であれば仕事と関連付けて覚えることができます。

「予算書」「決算書」「事務報告書」などを見るのも、他部署の業務を理解する一つの方法です。ちなみに「事務報告書」は、地方自治法において、決算審査の際に作成しなければならないと定められている書類です。

議会中継を見たり、議会資料に目を通したり、これも仕事中にできます。市のホームページの閲覧も、仕事中のちょっとした時間に見ていても怒られることはないと思います。

私たちの言葉で言えば、「職務専念義務違反には該当しない」、ですね。

他部署の方と食事をしたり飲みに行ったりした時に、少し仕事の話を聞くのもいいですね。飲みに行くと仕事の愚痴や私生活の話に終始してしまいがちですが、業務一般のことをお話すると相手の仕事に対するスタンスなども見えてきて、お互いの理解が深まりますし、自分の評価も上がると思います。

 

市役所の仕事=FP試験の勉強

そもそも私が市役所職員にFP試験の受験をおすすめしている一番の理由は、市役所の仕事とFPの勉強に関連があるからです。

資格試験の勉強は家に帰ってからコツコツやるものと思いがちですが、市役所職員のFP試験勉強については、本来の仕事を一所懸命することと、他部署の仕事に興味を持つことが試験勉強につながっていきます。資格試験の合格が近づきつつ、仕事の幅も広がっていく、というとてもお得なものです。

みなさんも視野を広げて仕事することで、どんどんFP試験の知識を身につけていってください。